いろんなグラディエイター その1

いろんなグラディエイターを見てみよう

古代ローマは近隣諸国から多くの文化や技術を受け継ぎましたが、剣闘士試合はそういった大いなる遺産の一つです。後年、パンとサーカスとして批判を受ける剣闘士試合はローマ市民の大切な娯楽でした。
剣闘士試合は国家や有力者が労働者を慰安し、支持を獲得する為に自腹を切って行われました。観客を飽きさせぬようタイマン、集団戦、獣対人間、果ては海戦までと幅広い試合がおこなわれ、同様に様々なタイプの剣闘士が活躍しました。

一部複数形と単数形がごっちゃになってるので注意。

・アンダバタ(andabata)
盲目のグラディエイターと呼ばれるアンダバータは全く視界の採れない兜を被り戦う奇妙な剣闘士です。
その語源は不確かで、一説にはガリア人の言葉から来たとも言われています。
何故彼らが目を隠すのか、それは謎です。

・ベスティアリウス(bestiarius 獣闘士)
剣闘士試合には様々なタイプがありますが、野獣を相手にした試合もありました。
ハイエナ・ライオン・サイ・トラ・熊・バッファロー・象等、帝国の内外から連れてこられた様々な野獣が牙を向き剣闘士たちに襲い掛かります。こういった野獣闘士試合で戦う剣闘士をベスティアリウスと呼びました。

・ブストゥアリウス(Bustuarius 墳墓闘士)
ローマの古くの習慣で、豪族等の墓の前で弔いの意味を込め捕虜を殺すと言う習慣がありました。しかし、時代が下るにつれそういった蛮習は改められ、代わりに墓の前で剣闘士試合が行われるようになります。
墳墓闘士の出番はそこにあるのです。彼らは剣闘士の中では蔑まれる存在だったようです。

・セストゥス(Cestus 拳闘士)
拳で戦うグラディエイターをセストゥスと呼びます。ボクサーの祖とも呼ばれています。
元々セストゥスとは女神アフロデーテ(ヴィーナス)が身に着けている魔法のガードルの事でした。

・クルペラリウス(Crupellarius)
中世以降のヨーロッパに見られた重装歩兵の如く全身を鎧で固めた剣闘士をクルペラリウスと呼びました。
歴史家タキトゥスによれば紀元前1世紀、ローマを襲ったガリア人による反乱軍の中に剣闘士から訓練を受けたこのクルペラリウスが居たという。全身を鉄で覆った戦士は鈍く、又、疲れやすく特に危険な敵では無かったようです。
しかし、クルペラリウスの装甲こそ命という精神は後年のムルミロへと受け継がれる事になります。

・ディマカエリウス(Dimachaerius 双剣闘士)
ギリシア語で二本の短剣を意味するディマカエリウスは文字通り双剣を操る人気の剣闘士でした。
熟練した技術を要するディマカエリウスは大いなる称賛を受けるに値する剣闘士です。

・エクイテス(Equites 騎馬闘士)
エクイテスとはラテン語で騎兵や騎士を意味します。闘技場の外ではこの言葉は貴族階級の一つを呼びならわす言葉でしたが、コロッセオの中では血に濡れた一グラディエイターに過ぎません。
エクイテスは同じエクイテスと試合するのが通例でした。

・エセダリウス(Essedarius 戦車闘士)
ケルト人が操るチャリオット兵をエセドゥムと呼ぶ事から来た言葉です。エセダリウスは紀元前1世紀、ユリウスカエサルのブリタニア遠征によってローマへと持ち込まれました。
映画グラディエイターでもチャリオットに乗って戦うエセダリウスを見る事が出来ます。

・ガルス(Gallus ガリア剣闘士)
ガリア(現在のフランス)人捕虜・またはガリア人に扮した剣闘士をガルスと呼びます。ガリア人対ローマ人という構図を模した試合で悪役として用いられたようです。
比較的重装甲であったガルスでしたが、ガリアがローマ帝国に編入されるとポリティカルコレクトネス的視点からガルスの呼称は改められその戦闘理念はムルミロへと受け継がれていきます。

・グラディアトリクス(Gladiatrix 女闘士)
この非常に稀にしか見る事の出来ないグラディアトリクスは女性の剣闘士です。
基本的には男性の剣闘士と試合をする事は無く、女性同士、又は野獣と戦ったようです。
トルコから出土したグラディアトリクス同士の試合を描いた石板にはアマゾンの戦士に扮した闘士と、英雄アキレスに扮した闘士の絵が残されています。
グラディアトリクスの存在は時として法によって禁止される事があった事から、社会的に疑問視されていたようです。



気になるグラディエイターは見つかったかな?

その2に続く
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テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

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